March 07, 2021
池袋毒リンゴ事件。
自宅ではイスに座るよりも床座りをすることの方が断然多く、かといってそれに適した姿勢や座り方を心得ているわけではなく、しょっちゅう足が痺れてしまいます。
足が痺れるって地味につらいですよね。
痺れがおさまるのを待つ時間がある時はいいのですが、すぐに立って何かをしなきゃいけなかったり、急がなくちゃいけない時にはもう大変。
そして時に、
“ジンジン” が治まるのを待たずに次の動作を強行しようとすると、最悪の事態に陥ることをわたくしは知っています。
十数年ほど前のことかしら。
池袋の行きつけの飲み屋で、スタッフさん数人とバイオリニストの堀口和子さんという方と、皆で楽しくお酒を飲んでおりました。
席は畳のお座敷。
いつもなら足をくずして座っているところですが、堀口さんとはその日が初対面。
“きちんとしなきゃ”(……というより “きちんとしていると見られたかった” のでしょう、若さゆえに)そんな思いからわたくしは正座をしていて、しばらくすると生理現象の小さな波が訪れました。
ゆき(むむ……お化粧室に行きたい……。でも今すごく話が盛り上がってるしな……もうちょっと我慢しよう)
しばし談笑。
けれども波は次第に大きくなり、それと共にあることに気付く。
足、めっちゃ痺れてる……!
どうしよう。立てるかな。でも足痺れてるとかバレたら、すんごく恥ずかしい。しかし波はどんどん大きくなって来る。ってか正直今ピーク。このまま我慢し続けるには限界がある……。ならば仕方がない。
何がなんでも足が痺れていないフリをして、化粧室まで行くしかない。
しかし、立ち上がった時点で自分の決断を恨みました。
思った以上に、足、痺れてる。
どうする、わたし。
ここで動けなくなってお仕舞いか?
決意をもって立ち上がったのだろう?!
そうさ進むしかないんだ!!
さあ、一歩!!
グギッッ。
ステンッッ。
……案の定痺れに耐えきれず、畳の上でバランスを崩して転んだせきぐち。
しかし幸か不幸か、その転び方は決して派手なものではなく、周囲には “酔っ払ってちょっとふらついた” 程度にしか映っていなかったようで、「大丈夫か〜」とスタッフさんからの陽気な心配にわたくしも笑顔で「大丈夫〜」と答えました。
座敷を降りて、店内用のサンダルを履いて、ソロリソロリと化粧室へと向かう。
ソロリソロリ……と歩くのは、
足の痺れがつらすぎて?
いいえ、違います。
“ステンッッ” の前の “グギッッ”。
あの瞬間、
わたくしの足首は尋常じゃない痛みに襲われたのです。
正直、痛すぎてその場にうずくまりそうになりました。
けれども皆の楽しい雰囲気をぶち壊したくないのと、「わたしは酔ってケガをするような女じゃない」という妙なプライドが自身を奮い立たせ、人生でベスト3に入るくらいのやせ我慢をして化粧室に向かい、何事もなかったかのように席へと戻って行ったのです。
良かった。
無事試練を乗り越えられた。
やれば出来るんだ。
私は酒場の申し子だ!
けど足、大丈夫かな……。
何気なく足元を見る。
あれ?なんだろう……。
足首に、でっかい毒リンゴついてる。
そうです。
アルコールも入っていたせいか、足首は赤く黒く不気味な色に染まり、“でっかいリンゴ”という表現がまったく誇張とならぬほどに、大きく腫れ上がっていたのです。
わたし、ビックリ。
スタッフさん、ビックリ。
堀口さん、ビックリ。
店のママもビックリ。
ママが急いで氷水の袋を用意してくれて、それをあてがい速攻で宇都宮へと戻り、地元の病院に夜間救急で診てもらったところ、「骨折」との診断結果が告げられたのでございました。
今思い出しても、本当に恥ずかしく情けないエピソード。
強行突破には大きなリスクがともなうこと、無駄なプライドは自分を誤った方向に導くことを、過去の自分から改めて学ぶ弥生三月、旅立ちの季節でございました。
ご自愛下さい。

ゆき☃️
ここで動けなくなってお仕舞いか?
決意をもって立ち上がったのだろう?!
さあ、一歩!!
そうさ進むしかないんだ!!
さあ、一歩!!
グギッッ。
ステンッッ。
……案の定痺れに耐えきれず、畳の上でバランスを崩して転んだせきぐち。
しかし幸か不幸か、その転び方は決して派手なものではなく、周囲には “酔っ払ってちょっとふらついた” 程度にしか映っていなかったようで、「大丈夫か〜」とスタッフさんからの陽気な心配にわたくしも笑顔で「大丈夫〜」と答えました。
座敷を降りて、店内用のサンダルを履いて、ソロリソロリと化粧室へと向かう。
ソロリソロリ……と歩くのは、
足の痺れがつらすぎて?
いいえ、違います。
“ステンッッ” の前の “グギッッ”。
あの瞬間、
わたくしの足首は尋常じゃない痛みに襲われたのです。
正直、痛すぎてその場にうずくまりそうになりました。
けれども皆の楽しい雰囲気をぶち壊したくないのと、「わたしは酔ってケガをするような女じゃない」という妙なプライドが自身を奮い立たせ、人生でベスト3に入るくらいのやせ我慢をして化粧室に向かい、何事もなかったかのように席へと戻って行ったのです。
良かった。
無事試練を乗り越えられた。
やれば出来るんだ。
私は酒場の申し子だ!
けど足、大丈夫かな……。
何気なく足元を見る。
あれ?なんだろう……。
足首に、でっかい毒リンゴついてる。
そうです。
アルコールも入っていたせいか、足首は赤く黒く不気味な色に染まり、“でっかいリンゴ”という表現がまったく誇張とならぬほどに、大きく腫れ上がっていたのです。
わたし、ビックリ。
スタッフさん、ビックリ。
堀口さん、ビックリ。
店のママもビックリ。
ママが急いで氷水の袋を用意してくれて、それをあてがい速攻で宇都宮へと戻り、地元の病院に夜間救急で診てもらったところ、「骨折」との診断結果が告げられたのでございました。
今思い出しても、本当に恥ずかしく情けないエピソード。
強行突破には大きなリスクがともなうこと、無駄なプライドは自分を誤った方向に導くことを、過去の自分から改めて学ぶ弥生三月、旅立ちの季節でございました。
ご自愛下さい。

ゆき☃️
March 06, 2021
特別な時空の話
YouTube せきぐちゆきチャンネル
最新動画はおうちで弾き語りNO.36「地獄花」
何かがおかしいなぁと思っていた。
何かとは、時の流れに対する自身の感覚だと気付いた。
それもそのはず、壁のカレンダーが三月ではなく二月のままになっていた。
いけない、いけない。
月暦のカレンダーをペラリと一枚切り取る。
三月が現れる。
しかしやっぱり何かがおかしい……。
よく見ると、「2021」ではなく「2020」と書いてあるではないか!
昨年末に張り替えたはずのカレンダー。
“月”どころか“年”単位で違っていたってどゆこと。
確かにここ数年、壁掛けのカレンダーに予定を書き込むということは少なくなりましたが、それでも日にちや曜日を確認するのは手のひらのスマホよりも断然壁掛けのカレンダーに頼っていたはずなのに。
一月と二月は、何か特別な時空の中で生きていたんだろうか……。
んなワケないですね。
暁覚えぬ春眠が、どうもわたしを惑わせているようです。
ご自愛下さい。

ゆき☃️
それもそのはず、壁のカレンダーが三月ではなく二月のままになっていた。
いけない、いけない。
月暦のカレンダーをペラリと一枚切り取る。
三月が現れる。
しかしやっぱり何かがおかしい……。
よく見ると、「2021」ではなく「2020」と書いてあるではないか!
昨年末に張り替えたはずのカレンダー。
“月”どころか“年”単位で違っていたってどゆこと。
確かにここ数年、壁掛けのカレンダーに予定を書き込むということは少なくなりましたが、それでも日にちや曜日を確認するのは手のひらのスマホよりも断然壁掛けのカレンダーに頼っていたはずなのに。
一月と二月は、何か特別な時空の中で生きていたんだろうか……。
んなワケないですね。
暁覚えぬ春眠が、どうもわたしを惑わせているようです。
ご自愛下さい。

ゆき☃️
March 05, 2021
慣れって怖い。からの、日光でこころ晴れ晴れした話。
YouTube せきぐちゆきチャンネル
最新動画はおうちで弾き語りNO.36「地獄花」
日光の、とある吊り橋にて。
滝見の橋、だったかしら。
最初に渡った時には揺れと軋みに思わず足が止まったのに、渡りきって“何事も起きぬ”とインプットされたのか、戻って来る時にはほぼ恐怖を感じませんでした。
危機意識の薄れる瞬間。
“慣れ”って怖いわね……。
橋からの渓谷の眺めは個人的にとても好みで、ぜひまた立ち寄りたい。

気分転換したくて、今日は日光ドライブ。
五十里ダム。

川治ダム。


日光ラスク。

ビターチョコとメープルをひとりであっという間に食べきる。
大きい袋で買えば良かった😆
道の駅駐車場誘導員さんと、裏通りの定食屋の奥様がやさしく接してくださったこともあり、すっかり心が晴れました。
さぁ明日からまた頑張ります\(^^)/
愛すべき皆様、ご自愛下さい。
ゆき☃️
March 04, 2021
隙だらけの話
March 03, 2021
March 02, 2021
結構緊張しちゃってた話 #四国放送 #あすたむTube
四国放送さんでオンエアされた電話インタビューの一部が、四国放送まつりの会場「あすたむらんど徳島」さんのYouTube公式チャンネルにてお聴き頂けます。
残念ながら聴けなかった方、もう一度楽しみたい方、是非チェックしてみてね☺️
せきぐち大変緊張しておりました(笑)。
貴重なお時間を頂き心より感謝致します☘️✨
残念ながら聴けなかった方、もう一度楽しみたい方、是非チェックしてみてね☺️
せきぐち大変緊張しておりました(笑)。
貴重なお時間を頂き心より感謝致します☘️✨
ゆき☃️
YouTube せきぐちゆきチャンネル
最新動画は おうちで弾き語りNO.35「遊らり羽らり」
March 01, 2021
February 28, 2021
わりと人生を気に入っている話
庭で一輪、ビオラが風に震えていました。
乾いた土の上にポツンと咲いているのに、儚げとか寂しげとかいうよりも逞しげに見えたのは、そうありたいと思う自分の心境を映しているのでしょうか。
そうあれないからこそ。
近付くと、不思議の国の女王様みたいで可愛らしかった。
ディズニーアニメの「不思議の国のアリス」に登場するのは、あれはビオラだったかしら、パンジーだったかしら。
花たちが音楽でアリスを歓迎し、もてなす場面は特に好き。
散々もてなしておいて、途中から「(アリスに対して)あなたもしかして雑草?最悪!ここから出て行け!」みたいな手の平返しが始まるのは、昨日の由紀帳での話「実のところは分からない」に通ずるものがありますね。
華やかであればあるほど、キラキラと眩しければ眩しいほど、「暗」の部分はより濃くて強烈なのかもしれません。
そういえば、幼稚園の頃に参加したお遊戯会の演目も「不思議の国のアリス」でした。
私が与えられた役は、まさに件のシーンに登場する指揮役の「赤いバラ」。
本当は蝶々がやりたくて、でもジャンケンで負けちゃって、なら「白バラ」の役をと思ったけれど、もう一人の役の決まっていない子も白バラをやりたそうにしていて、しかもその子と私どちらが「白バラ的か」と言えば断然可憐で愛らしいその子の方で、こりゃ私は「白」じゃないなと、自ら「赤」を選んだのでございます。
身をひいたと言えばカッコいいけれど、ある意味で、華やかな世界での競争に早々に破れた(笑)。
お遊戯会のステージで、赤バラにはソロで歌うシーンがございました。
今も「赤」と「花」と「歌」が好きなのは、人生初のステージで赤バラを演じたせいかもしれません。
光の部分、闇の部分、上手く行くとき行かないときと当然ございますが、わりと気に入っています、この人生。
ご自愛下さい。
ゆき☃️
February 27, 2021
実のところは……分からない話
近所の川や公園のお池などで見掛ける「水辺にカルガモ」の風景は私にとって珍しいものではないのですが、「畑にカルガモ」(しかも沢山)はほとんど馴染みがなく、ついつい写真を撮ってしまいました。
面白いなー、みんな仲良しだなー、のどかだなー、と眺めながらも、
農作物の被害等色々な問題もあるよね、水田に泳ぐカルガモなんかも風情とか言っている場合ではなく農家にとっては天敵(かもしれない)で、ひいては消費者のわたしたちに繋がるんだよね……と共存の難しさを青空の下でぼんやりと考えました。
優雅に見えても実のところは……
そういうことって結構ありますよね。
幸せそうに見える人も、実際は色んな問題を抱えていたり。
逆に、大変そうに見えていても当人は十分に満たされていたり。
数年前の話ですが、知り合って間もない方(男性)から「せきぐちさんは絶対一人で外食とか出来ないタイプだよね〜」と言われたことがありました。
あの男性の目に、一体私はどんな風に映っていたのだろう。
私の何を見て、そう感じたのだろう……。
ちなみに「いいえ、私は一人で回転ずしにも行くし、一人で焼肉にも行くし、一人で飲み屋にも行くし、一人で足利フラワーパークのイルミネー
ションも見に行くタイプです」
と訂正せずに「そうなんですよ、よく分かりましたね!」と答えたのは、
「“一人で外食出来なそう→自分が一緒に行ってあげようか”という彼なりの誘い文句かもしれない。だとしたら相手のプライドを傷つけないようにしなきゃ」と気を使ったわけでして、
しかしその後お誘いを頂くことは特になく、
「あれ?わたしまさか少し期待してた……?」と、相手どころか自分のことさえよく見えていなかったと気付かされたのでありました。
ご自愛下さい。
ゆき☃️
February 26, 2021
妖怪美女椿の話
昔住んでいた家の道路を挟んだ向かい側に、藪椿の木がございました。
濃い緑の葉に刺された、紫みのある鮮やかで強い赤、中央にぽってりと集う白と黄色のニョキニョキ。
幼い私はこの花が少し怖かった。
怖いのにとても惹かれた。
今思うと、それは「背徳感」によく似ている。
見てはいけないものを見てしまった恐怖と優越感。
そして、木に留まって咲いている姿より、花ごとポトリと落ちて地面を赤く埋め尽くしている姿の方が美しく思えた。
見た目には十分哀れなのに、瑞々しくて色っぽくて誘っているみたいで、それが「椿らしく」てやっぱり怖かった。
大切だけれど手元にはおいておけないものを、木の根元に埋めたり、木の枝につるしたりした。
椿が「なんとかしてくれる」気がしたから。
そう、怖いけど、なんというか情のある……美人な妖怪みたいに見えていたのかも。
大人になった今、「なんとかしてほしいこと」は山ほどある。
“妖怪美女椿”にすがりたい気もするが、これまで「なんとかして」もらって来た分を、そろそろ自分が“情”をもって人様に還元して行かねばと思
う浅き春でございます。
ご自愛ください。
ゆき☃️